ぼぎわんが、来る

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ホラー小説好きな私が、タイトルに胸を刺されて購入した1冊です。「ぼぎわん」という、まったく意味が分からない不気味な響きの言葉、「来る」との間が読点で区切られているところも空恐ろしく、「一体何が来るのだろう?」とわくわくしてしまいました。

「幼少期の主人公が硝子格子越しに見た、人ならざるモノ」の回想からスタートするところも非常に魅力的で、純・和ホラーな趣があり、ゾクゾクさせられます。

さて、このまま登場人物たちは、意味の分からない怪異にいいようにされ続けるのか…と思いきや、そうはならないのが本作の意外なところであり、面白いところです。なんと、ただ怖がることしかできなかった「ぼぎわん」に対して、対抗できる(かもしれない)力を持った霊能力者が続々と登場するのです。しかも、怪異「ぼぎわん」の存在は謎のままにせず、その正体を追うことで、謎はひとつひとつ紐解かれていきます。

その目まぐるしいストーリー進行はまさに「ノンストップ・ホラー」で、序盤の雰囲気との落差にギョッとしてしまいましたが、話自体がが非常に面白く、また根本にある恐怖感は薄れずに残り続けるので、意外性と展開に何度も圧倒されながら一気に読み切ってしまいました。